繭層歩合、という言葉があります。
農家さんから出荷される繭には、
・繭・中のサナギ・サナギのガラが含まれているのです。
繭を購入する側からすれば、重さの中で純粋な繭の歩合が多ければ多いほど「お買い得」なのです。
だって繭のお値段は、重さで決まるのですから。
というわけで、繭層歩合というのが計算されます。
これは品種、作柄によって違います。
改良された品種(春麗鐘月やぐんま200など)だと、分厚く大きな繭を作りやすく、繭層歩合は大きくなります。
逆に小石丸など日本古来からの品種は、小さく薄い繭を作りがちなので、繭層歩合はなかなか大きくなりません。
作柄が良いと、繭は大きくて分厚い繭になるので、繭層歩合は大きくなります。
逆に、薄皮繭が多かったり、サナギが太りすぎているなど、悪い条件が重なると、繭層歩合は小さくなります。
一般的に、20%~26%ぐらいと言われていますが、品種によっても大きく変わります。
また、セリシンとフィブロインの比率は、この検査ではわからず、繭層歩合が大きくても、セリシンの比率が高ければ「糸にしたときに思ったより重量が取れなかった」ということになりますし、逆に化粧品会社などでセリシンが大量に欲しい場合は、セリシンの比率が高い繭を求められることになります。
逆算して、
1キログラムのシルク(糸にする前の、セリシン・フィブロインの両方を含む状態)を手に入れるためには、
およそ5キロの繭(中身にサナギが入っている状態の生繭)が必要ということになります。
シルク1キロ = 生繭 5キロ人気ブログランキングへ