【現代蚕糸業と養蚕経営―日本養蚕は活き残れるか】小野 直達 著
1996年の著作ですので20年前ですねぇ。
20年前でも養蚕は十分に絶滅危惧業界だったというのが十分すぎるほど伝わってきました。
養蚕だけで生活している農家はほぼないとのこと。
稲、麦、野菜、畜産などをされているとのこと。
前橋市では養蚕農家も桑園も減少しているが、農家の減少速度より桑園の減少速度が遅い = 農家一軒当たりの桑園の大きさはむしろ増加しているとのこと。(これは意外ですが、20年前のデータですので現在はどうかはわかりません)
桑園も、すべて自分の桑園でまかなえている農家、桑園自体を借りて管理や育成を行っている農家、桑園の所有者の方が管理と育成をされていて、桑の葉、枝を購入している農家と分かれているとのこと。
20年前のお値段ですが、桑キロ当たり6.9円~20円とのことです。
桑園を貸し出している側、借りている側の双方とも実入りが良い状況ではなく、長くは続かないだろうとの記述がございました。
桑園も一か所にまとまっているわけではなく、多いときは十数か所の桑園を管理していて、そのために桑を取りに行く時間がかかっているという事情を持っている農家さんが多いとのこと。
また、逆に企業経営的な視点から機械を入れての効率化などをはかり、増産増益を成し遂げている農家さんもいらっしゃるとのこと。
年に8回も飼育されている農家さんもいらっしゃるとのこと。
寡聞な私にはとても勉強になりました。