次に、蚕を飼うためにどれだけの面積が必要かの数字です。
ざっと書きます。
春蚕
0.1㎡ = 130~140頭1箱(30,000頭) = 20.3㎡~20.7㎡ = 飼育台7.5~8間(※近頃は9~10間くらいに広く使って飼育されていることが多いです)
(※飼育台は幅1.5メートルとする)
(※1間は1.81メートル)
気温が上がるたびに、これよりさらに広げて飼育します。
蚕が混みすぎると減蚕歩合が大きくなります。
つまり、繭になるまで育つ確率が減ります。
ただ、あんまりスカスカにしてもよくないみたいで。
ほどほどの「密集具合」というのが一番よくゴハンを食べ、成長するようです。
現在は
1箱 = 飼育台10間を目安にしていることが多いと思われます。
1.5メートル × 1.81メートル × 10間 = 27.15㎡
30,000頭 / 27.15㎡
(1,000頭あたり 0.905㎡)
現代のお蚕さんは広々、のびのびと育てられています。
具体的に大きさが想像できない…と思われる方に。
卓球台(ファミリー用ではなく競技用のちゃんとしたサイズのもの)は、大きさが幅152.5センチ×長さ274センチと決まっているそうです。
1間がおよそ1.8メートルですので、卓球台の長さのだいたい66%ぐらいが1間。
その大きさが「飼育台1間」の大きさです。
そしてその大きさのところに、お蚕さんが3000頭ほど放たれる、というイメージです。
卓球台一面に飼育するのであれば、3000頭÷(1.81÷2.74)=4,545頭、ということです。
卓球台が10台置ける面積なら、1.5箱飼育できる、
3箱飼育したいのなら、卓球台を20台置ける面積が必要、ということになりますね。
卓球台1台につき、4,545頭畳1畳(910mm×1820mm、1.6562 m2)ならば、だいたい1800頭ぐらいでしょうか。
畳1畳 = 1,829頭つまり畳1.5畳のスペースがあれば、蚕が2700頭ほど飼育でき、繭は1個2グラム換算でも5キロほどの収繭量を期待でき、生糸1キロ分になり、織物1反分になる、ということですね。
畳 1.5畳 ↓蚕 2700頭 ↓繭 5キロ ↓生糸 1キロ ↓織物 1反ざっくり計算ですので、目安程度にとどめてくださいね。
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